
不思議なことに、マジシャン達は、この技を真剣にやろうとはしません。怠慢だとは思いませんが、なぜかこの技法は彼らには好かれてないようです。
アードナスはこの技をスリーカードモンテの変型である、メキシカン モンテの技法として、説明をしています。
モンテそのものは日本では、伝助賭博と言われる簡易ギャンブルのことで、よく公営ギャンブル場の場外で怖いお兄さん方がサクラを使い、こそこそやっているあれのことです。ピースの箱、三個を使って、白はどれかを当てる泥臭い、いまだに皆々がひっかかるあれのことです。。
ところで、わが師はけっこう100年後の日本人にも好きそうなやつが現れるのを知っていたのではないでしょうか。
私はこの技が大好きです。しかし習得するのにかなりの時間がかかりました。この程度のことならすぐにマスターできると自分を過信し過ぎたのです。ところがどっこい、これが身についたのは最近なのです。ここ5〜6年のことなのです。
さて、この技の素晴らしい点を申し上げます。
まず、カードをヘラのようにして、他のカードを操作すると言うのは、大変にクオリティーの高い、ハイクラスのセンスです。カジノのグリーンテーブルではあたりまえの日常的な作業なのですが、必要は発明の母と言いますか、その日常の中に潜ませたこの大技こそが、起死回生の一発に値すると思えるのです。
そこで、この技のコツを言いますと、「結構、力が要る。」の一言に尽きるのです。エッ?と思われる方に説明します。
たかが、カード一枚をひくっりかえす動作に力がいるとはどういうことかといいますと。本当に文字どうり力が要るのです。
図の右側のように、右手が持っているAから、Bに持ち替えながら、Aをテーブル上に倒しながらBを上へと跳ね上げるまさにこの瞬間に、かなり力を入れないとAがしっかり倒れないのです。ほんとうに思いっきり力を入れてちょうどいい具合に、ふわっと、倒れるのです。ここのところの呼吸は、練習あるのみです。