(以上が、シャイナーを使う時の逃げ道でもあるのです。)

    

 いよいよ、フォールス ディールです。前項でディール全般のお話から、わが師アードナスの掟とその真髄をお話ししました。
 そして、そろそろと実践に入ります。そこでですが、ここでは、フォールス ディールの全般に渡るちょっとした注意を述べます。
 まず、左の写真を見てください。私は、40代に入ってから、似合いもしないキャップを被り始めました。
 帽子は好きなのですが、スキーのニット帽などは自分でも言うのも変ですが、よく似合って、よく奥さんに、可愛いと言って、からかわれることが多かったのです。
 キャップは私の頭には大きさはいいのですが、浅すぎるのです。
 そこで、ある意図の下に懸命になって、深いキャップを探し回ったのです。ですが、それが無いのです。
 どなたか、深いキャップを売っている店をご存じないのでしょうか。もう最悪は、銀座虎屋でオーダーメイドするしかないかとまで、考え詰めたのです。
 そして、そうこうしているうちに、偶然見つけたのです。まだもう少し深いほうが良いのですが、でもまぁ我慢の範囲ですので、即座に買い求めたのです。
 しかし、何故、私がそうし始めたかは、誰も知りません。実は訳が有ったのです。
 さて、今度は、左の2番目の写真は見覚えあるでしょうか、そうです。シャイナー(鏡)を使った時の写真です。
 その時も、申し上げたのですが、人間の視線を感知する能力のことです。
 人間は五感のうち、視覚が最も発達しています。
 それでですが、私の動画は顔を出していません。これは、恥ずかしいとかと言うことでなく、現実に仕事についたとき、多くの人に必要以上に警戒されたくは無いからなのです。
 で、それゆえに、視線が解らず、やりやすいとも言いました。
 もうここまで、お話してお解りでしょうか。なぜ深いキャップを探したか。自分の視線を悟られないようにするためだったのです。
 で、そこまで、来て、待てよ、と思った時にギョッとしたのです。
 左の3番目の写真、これは安物なので、ピンと来ませんか。
 禁酒法時代のアメリカの電信員や、銀行の出納係、製版職人達は室内でしたので、これを被っていたのです。
 つばは皮製の高級品です。それは、当時の裸電球の光が、西洋人の彼らには辛いものがあったからなのですが、ここまでくればお解りですか、カードディーラー達もこれを被っていたのです。
 一つの理由は、確かに目の保護でしょう。しかし、より重要なのは、自分の視線を消せるのです。
 それは、非常に強い見方なのです。なぜか、上記のシャイナーもそうですが、ディーラーは自分の手元を見てはいけないのです。人間の視覚能力は、驚嘆に値します。この2番目の写真は、顔が無いのにそれなのに、なんとなく感じるでしょ。私はどこかの項で、予測値の範囲まで見ていると言いましたが、それほど恐ろしいのです。
 さて、それでは、一番重要なことです。フォールスディールは、やっている最中、全員が、手元を見ている。
 これがあかんのです。手元は確かに微妙にして、細かいことを両手で、懸命になってやっています。特にセカンド ディールは、やりっぱなしの感が強いです。
 ですが、カードを普通に配る時、何処を見ています。誰も手元など見ていません。
 カードが着地するべき場所を見て、そこに狙いを定めて、正確に着地できるように、配っているのです。
 ですから、手元を見ているなどということは、決してありえないのです。
 そこで、私は逃げ道にキャップを被ることを思いついたのですが、人間と言うのは、考えると結論が同じなのか、バイザーがあったのかと、そのとき気がついたのです。
 しかも、これなら目深に被ろうが、浅く被ろうが、自由自在です。
 

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