さて、今度は、これは、師、アードナスしか書いていません。
 マジックでは、まるで関係ないことだからです。それでいてギャンブラーには重要事項です。
 それでですが、普段の何気なさに潜む、見落としがちなことの中にある、重大なこととは、なかなか経験を積んでいかないと解らないことが多いのです。
 ですからそれは、意外と見落としやすい非常に大事なことなのです。
 まいります。それは、ハンド(手札)を持つ時の持ち方です。ここまで書かれると、もう師には脱帽せざるを得ないのです。
 プロのギャンブラーの心遣いの緻密なことに、ビックリせざるを得ないのです。
 正直、グリップとこのハンド(手札)の持ち方だけで、師の本は非常に価値が高いのです。
 さて、まず一番上の写真を見てください。これが普通のハンド(手札)の持ち方です。
 この持ち方は、一番オーソドックスで、誰がやっても、こういう持ち方になります。
 ですから、誰にとっても最もやりやすい方法なのです。インデックスが見やすく、ストラテージ(戦略)を考えるには一番よい方法なのです。
 さて、ところが若い人よく聞いて下さい。貴方の落ち着かない、身体の処理の仕方で、4人以上でテーブルを囲んだ場合、頻繁に貴方のハンドは見えてしまうのです。
 これ、誰も言いません。笑いもせずに黙ってしっかり見ています。
 この際ですから、老婆心から言っておきます。全くばかげているのですが、この初歩的なミスが命取りになるのです。
 そして、意地悪でもなんでもなく誰も言わないのです。
 これは、私の経験から言っても、おおむね若い人は、かなりの頻度で、身体を動かした時に、見えるのです。
 それは、右手で、ハンドを捨てるときや、新規のカードを取る時や、飲み物を頼んだ時や、タバコを吸おうとした時など、全てのケースで、ハンドが、ジットしていないで、身体のちょっとした動きにあわせてふらふらと揺れ動き、見えるのです。
 さて、それと、この持ち方ですと、テーブルのプレーヤーのほかに後ろなどに観戦者がいる場合は、難なく見られてしまいます。
 そのオブザーバーからサインを送られでもしたら、間違いなくとことんやられます。
 で、師、アードナスはそれらの対策として、写真の二番目の持ち方をするようになったのです。
 外から見た場合は、カードは一枚分しか見えていません。そして、そのハンドの内容を見る場合は、3番目の写真のように、左親指の腹を使い、赤矢印のように、カードを下へと曲げずらします。
 そして、写真 4番目のようにして、インデックスのみが、重ね見えるようにします。
 で、この状態のときにも、外から見た場合は、上から2番目の写真のように、ハンドは一枚分しか見えていません。
 このようにして、初めてハンドの構成は、左と右の両手のひらの中にスッポリ、入り込み、所持している本人にしか見えないということになるのです。
 私の知る範囲では、このことを、述べているのは師、アードナスのみなのです。
 後、このハンドの持ち方で、もっとシビアにするのでしたら、最後の写真のように、今度は右手の親指だけで、赤い星印の部分を使い、閉じられているハンドを、パラパラとリフルして、一枚一枚を瞬間見えるようにして、理札するようにするのです。
 このやり方は少々、高度なやり方ですが、これでやればほぼ完全に、他人には漏れることはありません。
 リフルしているだけですから、見えるのは、瞬間だけになるだけだからです。
 さて、以上で、このハンドの持ち方がいかに優れているかお解りだと思います。
 そこでですが、実はそれだけではないのです。ちょっと再度、左の写真を上からずっとご覧になって、なにかきずくことはありませんか。
 もう、こうゆうことになると、師は天才的なのです。一番上の写真は、どうやらドロー ポーカーをやっているようです。5枚を持ち、理札しているからです。
 だとしたら、4番目の写真は、おかしくはありませんか。
 仮定として、もし同じドロー ポーカーをやっているとするならば、ハンドに6枚持っています。
 ハンド6枚のゲームとはそもそもあるのでしょうか、おかしくはありませんか。
 実にこれが、この持ち方の本当の意味なのです。
 ハンドを多く持ってもバレナイのです。で、このケースでは、一枚多く持っていますが、私の経験では、2枚多く持ったほうが、通常に比べて、劇的に有利になります。
 そして、この持ち方でいる限りは、絶対にバレることはないのです。

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